フラウファウストの感想とネタバレや漫画試し読み

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皆さんは「ファウスト」という方をご存知でしょうか?
ドイツの伝説では重要人物であり、学者として成功した人でした。
しかし自分の人生に満足しておらず、悪魔と盟約して果てしない知識と現世での幸福を得たという話もあります。
悪魔と契約などはどこまでが本当なのかはわからないですが、悪魔と契約したという噂が多くの派生を生み、様々な逸話が残されています。

逸話の1つによれば、ファウスト博士錬金術占星術を使う黒魔術師であり、悪魔と契約して、最期は悪魔に魂を奪われて死んだ、と言われています。

そんなファウスト博士をオリジナルの新しい視点から描いた作品をご紹介します。
ヤマザキコレさんの「フラウ・ファウスト」です。

まずはあらすじをどうぞ。

フラウ・ファウストのあらすじ

☆☆☆

とある街で、ヨハンナ・ファウストは本泥棒として追われていたマリオンを助けた。
しかしヨハンナの真の狙いは、街の教会に招き入れてもらうこと
マリオンは学ぶことが好きなのに、お金がないので学校に通うことが出来なくなった少年だった。
豊富な知識を活かして、ヨハンナはしばらくの間マリオンの教師役を務める。
そして新月の夜、ヨハンナはマリオンの力を借りて、教会の中へ。
そこにあったのは、封じられた悪魔の腕。その悪魔はヨハンナと契約を交わした悪魔だった。
ヨハンナの正体は?
目的はなんなのか?

マリオンを引き連れて、悪魔探しの旅が始まる―——。

☆☆☆

ファウストは「」であったとされていますが、この作品ではヨハンナ・ファウストは女性です。
タイトルの「フラウ」というのは英語で言う「ミセス」で、女性を意味しています。

また「フラウ・ファウスト」の1巻には、読み切り作品の「透明博物館」も収録されています。

ファウスト博士を描いた作品は多いですが、ヤマザキコレさんが描かれた「ファウスト博士」の物語をどうぞご覧ください。

フラウファウストの試し読みをしてみる!という方は、下記のリンクより

フラウファウスト

と検索すれば、無料で試し読みをすることができます。

「フラウ・ファウスト」第1巻ネタバレ

昔々、あるところにファウストという男がおりました
ファウストはある日、悪魔と出会いこう言われました

「おまえの魂をくれるなら、おまえが死ぬと定められた時まで言うことをきいてやろう」

ファウストは甘い言葉に飛びついて契約をしました

あるものを探して立ち寄った街で、ヨハンナはとある少年と出会った。
本を盗んで追われていた少年マリオンは、ヨハンナに助けられる。
その本はかつてマリオンの物だったが、借金のために奪われたものだった。

本は宝物なんだ
勉強ができれば貧乏人だってバカにもされないし、仕事だって……

そういうマリオンに、ヨハンナは

本は先人の財産だ
でもそれを鵜呑みにするな
固執もするな

と言い諭す。
ヨハンナは本には書いていない事実も知っており、本に書かれてあることだけがすべてじゃない、その本のために盗んで捕まるなんてバカらしいとマリオンを説得した。
ヨハンナは多くの知識を持っており、学ぶことが好きなマリオンは、助けられた礼と「先生」として知識を教えてもらう代わりにヨハンナを手伝うことに。

ヨハンナは教会の扉を開けて招き入れてくれるだけでいいと言い、様々なことをマリオンに教えた。
そんな時、ヨハンナは街中で売られていた「ファウスト博士の生涯」という本を手に取った。頭がいいけれど強欲で悪魔と契約したと言われるファウストの話は誰もが知るおとぎ話だった。
その本をめくったヨハンナは、不気味に笑いだす。

井戸水を毒にしたり、墓守のドラゴンを炙って食べたり
改めて「思い返す」とひでぇヤツだな

意味深なことを呟くヨハンナだが、学校に通えなくなったマリオンは「またこうして何かを学べると思わなかった。ありがとう」と伝える。
本を盗んだことを脅しにすると言いながら、ヨハンナは一度もマリオンを脅してきたことはない。

変な人だ」と思いつつ、マリオンは新月の夜にヨハンナと教会へ向かう。
「犬を探している」というヨハンナだが、教会に犬がいるとは思えない。それでもヨハンナが求める通り、教会の扉を開けてヨハンナを招き入れるマリオン。
教会に入ると、ヨハンナは地下深くへの階段を下りていく。
その先にあったものは、何かの「」だった。

私の犬のひとかけら―——

その時、ヨハンナは背後から襲われ、剣を付き立てられた。
しかしヨハンナが死ぬことはなく、傷は塞がっていく。
ヨハンナを刺したのは異端審問官のロレンツォという男で、ロレンツォはヨハンナのことを「ファウスト」だと言った。

強欲な学者でだれもが知っているおとぎ話の男の正体がヨハンナ?
戸惑うマリオンに、ヨハンナは「おとぎ話が事実を孕む可能性はよくあることだ」と否定しない。

ヨハンナが契約した悪魔は100年まえに五体を刻まれ封じられた。そして100年まえにヨハンナも死んでいるはずだった。
なぜ今更、悪魔を呼び覚まそうとするのかと問うロレンツォに、ヨハンナはそれは非常に単純なことだと言った。

あいつをシメる。

あの人間をバカにしたような無駄にいい顔をぶん殴ってはいつくばらせたい。
だから全身が必要なのだと。

腕を取り戻そうとするヨハンナをロレンツォが捕らえようとするが、その前にヨハンナは怒鳴る。

「いいかげん働けメフィストフェレス!」

その言葉に応じて現れたのは、頭や腕が欠けた悪魔だった。
右手を取り戻したヨハンナはメフィストとマリオンを連れて教会から抜け出す。

マリオンにやってもらいたかったことは終わった。
そうしてマリオンの記憶から自分を消そうとするヨハンナだが、マリオンはそれを拒んだ。
そして「自分もヨハンナについていく」と言い出す。
当然、ヨハンナは止めさせようとするがマリオンはかたくなで、さらに置き手紙を残してきたからもう戻れないと言う。
仕方なく、ヨハンナはマリオンを連れていくことに。

ゲームをしよう、ファウスト

悪い夢を見た。
ヨハンナが向かう先は、ヨハンナの隠れ家のひとつだと言う。
その村はくしゃみをしたり気分悪そうな人が多かったが、何故かと問うマリオンに、ヨハンナはそういう時期なのだと答えた。
この村の名産であるマルバムギは花粉にちょっとした毒があり、合わない人に花の季節はつらいだろうなと。

森の奥の家に向かったヨハンナを出迎えたのは、小さな子供たちと、ヨハンナを「お母さま」と呼ぶ女性のニコだった。
そろそろだろうと言うヨハンナに、ニコは助かりますと笑う。

ニコの住む家は孤児院で、薬を売ることで暮らしていた。
久々にヨハンナに会って喜んでいた子供たちも、街へ薬を売りに行く。
その姿を見送った後、「少し休んでから仕事をする」と言ってヨハンナは地下へ行ってしまう。

その頃、ロレンツォの相棒であるヴィートは上司から怒られていた。
ロレンツォの画力が壊滅的なのでヴィートはロレンツォの相棒になったのだが、ロレンツォがファウストと会った時は怖くて一緒に行けなかったのだ。
姿がわからないのでファウストの手配も出来ないが、メフィストに足りていない残りは頭と左腕と右足だ。そこを管理しているはずの各地に確認をしなければいけない。

ヨハンナが戻るまでニコの手伝いをしながら、マリオンはニコがヨハンナの娘だということに納得できずにいた。
ヨハンナはどう見てもマリオンより少し年上なだけだが、ニコはヨハンナより年上に見えるから、というマリオン。
それも悪魔の力だったりするのだろうか? というマリオンにニコはそれを否定し、ヨハンナはいまは子供のなりだがきちんと成人していて、ニコは確かにヨハンナの娘だと説明した。

ヨハンナ……ファウストはメフィストと契約していたが、資料集めの手助けならさせたが、学問自体はすべて自分で学んだのだとニコは言う。
ならば、ヨハンナは何を望んでメフィストと契約したのか。
それはわからないが、ヨハンナが母であることに変わりはないとニコは笑う。
すると、ふいにニコは軋んだ音を立てて倒れこんだ。

体を休めていたヨハンナを呼ぶと、ヨハンナは「整備の時期」なのだと言った。
ニコの体は生き物のそれではなく、機械のようなもの。自動人形という技術で作られた人形らしい。
人形の中にはフラスコが……。
ニコの正体は人造生物(ホムンクルス)で、フラスコの中でしか生きられないものだ。小さくてフラスコから出られないニコのために、自動人形を手足にしているのだという。

ニコの整備が終わる頃、薬を売りに行っていた子供たちが帰ってくるが、そのうちの1人であるマルティナという少女に異変が起きていた。
急に倒れたのだが、熱も高くて体も痛むというマルティナに駆け寄ったヨハンナは、これは「」だと呟いた。

ヨハンナは治療のためにマリオンに薬草を取ってくるように言い、マリオンとニコは家の裏手へ向かう。
その時、ヨハンナを追ってきたロレンツォが孤児院を尋ねてきた。マリオンは先に行かせて、ニコがロレンツォと向き合う。

なんの用なのか尋ねるニコに、ロレンツォはここから悪魔のにおいがするという。心当たりを聞かれるが、ニコは知らないとはぐらかす。
孤児院の中に入ろうとするロレンツォを病気の子がいるからとニコが止めるが、ロレンツォはニコが「人間ではない」と気付き、襲ってきた。
ニコをロレンツォが押し倒すが、家の中からヨハンナが現れ「うちの娘に何してくれてんだ」とロレンツォからニコを助ける。

薬草を取りに行ったマリオンは、ヨハンナから言われたことを思い返していた。
麦は種籾を植えて増やすものだが、この村の名産であるマルバムギは時々花粉が変異するのだという。
変異した花粉は動物の体内に入って根を張り、動物を養分にして成長する。
つまりこの村の人間は全員、その変異した花粉に侵される可能性があるのだ。

種が発芽することはほとんどない。
昔、飢饉に襲われていたこの村にマルバムギを与えたのはヨハンナだった。
マルバムギに危険があると知りながら、一人か二人死ぬだけで何十何百が生きられるのならばと、この村の長はヨハンナから種籾を受け取った。

マルティナが倒れたのも種が原因だが、ヨハンナは麦を渡したことを後悔していないのだろうかとマリオンは考えていた。
特定の草の毒が「」の根を焼くが、基本は毒だから慎重に扱えと言われたマリオンは、ヨハンナの気持ちがわからないまま、薬草を採って孤児院へ駆け戻った。

ロレンツォと相対しているヨハンナにニコは「無理をするな」と言うが、「子供を守るのに無茶しないでいつするのか」とヨハンナは答える。
ニコが娘とはどういうことなのかとロレンツォが聞くが、ヨハンナの手を借りてニコがロレンツォを抑え込んだ。
「病人がいるんだ。通りがかりの自分が治療しているのだからそっちに集中させてくれ」
ヨハンナの訴えをロレンツォは嘘だと言うが、薬草を採ってきたマリオンが嘘ではないと否定した。
ニコが抑え込んでいる間に、ヨハンナはマルティナの治療に戻る。

残されたロレンツォはニコに何故ヨハンナに従うのかと聞く。
操られているのか? と聞くロレンツォにニコは違うとすぐに答える。
完全な人間でなくとも自分を生かしてくれたヨハンナを助けると決めたのは自分の意志だと。
ニコの意志の強さと、病人のためにいまは目を瞑る、というロレンツォだが治療が終わり次第ヨハンナは捕まえると言う。
そして一瞬気を緩めた時、ロレンツォはニコに強く殴られた。

マリオンが採ってきた薬を飲ませ、マルティナはしばらく様子見になる。
危険なものを持ち込んだことを後悔していないのか。マリオンが問うと、ヨハンナはないと答えた。

あの時、種籾を渡したのはヨハンナに出来た最善策だった。だが、それは解決手段を試せるからだ。だから後悔もしないし反省もしない、そして対処法を必ず作る。
そう言い切ったヨハンナに、当時のメフィストは「それでこそ己の主さ」と笑った。

そんなやり取りをヨハンナが思い出していると、ロレンツォを気絶させたニコが家に戻ってきた。
とりあえず追い払ったとニコが説明すると、ヨハンナはおまえがそう言うなら、と納得するが、その直後にヨハンナが倒れこんだ。

場所は離れた教会の中。
メフィストは何を犯して封印されたのか、疑問を持ったヴィートはメフィストフェレスの裁判録を探していた。
見つけた裁判録に書かれていた罪状は1つ。

「死者に理由なく不死の呪いを与えた罪」

メフィストはなぜそんな罪を犯したのだろうか?
ヨハンナとメフィストの過去に、いったい何があったのか?
そして倒れたヨハンナの行く末は―——。

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ここまでが1巻のネタバレになります。

この作品はヨハンナを中心に描かれていますが、ヨハンナファウスト博士であること、ファウストとメフィストがかつて犯したことなど、様々な情報が入り混じっていて、正直、私も物語の内容を把握するのに時間がかかりました。

しかし細かい設定があるからこそ、惹き込まれる何かも「フラウ・ファウスト」にはあるのだと思います。

この作品を描かれたヤマザキコレさんは、以前にご紹介した「魔法使いの嫁」を描かれた方です。
魔法使いの嫁は数巻発売されたころから注目され始め、今は映像化もされている作品です。そんな方が描かれている「フラウ・ファウスト」は期待されてしまいますよね。

しかし、同じ作者の方でも人気が出るものと出ないものに差はあります。
「フラウ・ファウスト」はその期待に応えられる物語なのか?

また、同時収録されている「透明博物館」も、魔法使いの嫁やフラウ・ファウストのように独特の空気がある作品だと私は思います。
現実の中にある非日常を見ているようで、ヤマザキコレさんにはそんな世界が見えているのかも? なんて思ってしまいます。

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フラウファウスト

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